インプラントのメリット・デメリット

インプラント治療のメリット・デメリットについて

インプラント治療を検討する際は、メリットとデメリットをしっかりと理解しておくことが重要です。メリットばかりに目を奪われがちですが、思いがけない後悔を避けるためにも、デメリットについて把握しておくことも大切です。

インプラント治療のメリット

咀嚼能力に優れている

インプラントの最大のメリットは、自分の歯と同じ感覚で咀嚼できることです。

入れ歯の場合、本来の自分の歯に比べて咀嚼能力がかなり落ちてしまい、食事をするときに噛みにくさを感じる方が多いです。しかし、インプラントは自分の歯と同じくらいの噛む力を取り戻すことが可能なため、食事を思い切り楽しむことができます。

健康な歯を残すことができる

インプラントは、歯を失った部分に直接インプラント体を埋め込みます。オールオン4などを除き、ほとんどの場合1本ずつ単独で埋入していくため、ブリッジ治療のように隣の健康な歯を削る必要がありません。そのため、インプラント治療を選択することで残っている自分の健康な歯を守ることができます。

All-on-4・All-on-6について

審美性の高い見た目

入れ歯やブリッジに比べて、インプラントは見た目がとても綺麗です。ブリッジ治療では、保険適用の場合は金属を使用することが多く、場所によってはその金属が見えてしまうことがあります。また、部分入れ歯を使うと金属のバネが目立つことがあり、これも見た目に影響を与えてしまいます。しかし、インプラントの場合は高い審美性を持つ素材を使用することができるので、ご自身の天然歯と見分けがつかないほど自然な見た目を実現することができます。

インプラント・ブリッジ・入れ歯の違いついて

インプラント治療のデメリット

保険適用外のため費用が高い

インプラント治療は健康保険の適用外となる自由診療です。保険が使えるブリッジや入れ歯の治療に比べると費用が高くなる傾向があります。しかし、機能性や見た目の自然さ、長期的な耐久性に優れている点を考慮すると、費用対効果の高い治療と言えます。

また、インプラント治療は健康保険の適用外ですが、治療費は年間の医療費控除の対象となります。医療費控除とは、1年間で10万円以上の医療費を支払った場合にその年の所得税から一定額が還付される制度です。つまり、インプラント治療を行うことによってかかった費用も、この制度を利用することで実質的な負担を少し軽減することが可能です。

インプラントの医療費控除についてはこちら

外科的手術が必要

インプラント治療では、顎の骨にインプラント体を埋め込む手術が必要になります。手術は麻酔を使って行うため痛みを感じることはほとんどありませんが、ブリッジや入れ歯の治療に比べると体への負担が大きくなります。特に、心臓病や糖尿病などの重度の全身疾患をお持ちの方は治療を受けられないこともあります。インプラント治療を検討している方はしっかりとした健康状態の確認が必要です。

インプラント治療ができない条件について

定期的なメンテナンスが必要

インプラントは人工物なので虫歯になることはありません。しかし、治療後、歯ぐき周りに「インプラント周囲炎」と呼ばれる病気が発生することがあります。これは歯周病に似た状態で、歯ぐきの炎症や感染が起こってしまう病気です。長期間にわたってインプラントを保つためにも、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。

インプラント周囲炎について